mirage of story



 
 
 
 
 
「........。
そうか、でも何かあったらちゃんと言って欲しいな。
俺でよければ相談乗るから。
仲間なんだから」




「うん、分かってる」




まだまだ心配そうな顔を向けるカイム。
そんなカイムの心配を解こうとシエラは笑顔を向けた。









「あらあら、ごめんなさい。
待たせちゃったかしら?」



「!」




唐突に聞こえてきた声に、二人は振り向く。
するとそこには、話が終わったのか二人の元に戻ってきたネビア。







「あら、二人で見つめ合っちゃって。
若いっていいわねぇ、本当に」



「ち、違います!」





他の人から見れば、二人は見つめ合っているような状況だった。

これはまたネビアの誤解を生みかねない。
シエラは慌てて彼女の方を向き直り、わたわたした動きで弁解する。







「あらあら、まぁ」



――――。
だがどうやら逆効果となり終わったようである。






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