mirage of story
 
 
 
 
 
 





「─────止まれ」




言葉も発することも忘れてしまうような静寂の中を駆け抜ける三人の影。
ッ。
そんな最中。
唐突にジェイドは足を止め、後から続くシエラたちを制止させるために腕を大きく伸ばす。


タッ―――ッ。
そのジェイドの動きに促されて、二人も足を止める。











「一体どうしたんですか、ジェ.....」



言い掛けるシエラ。
だが、言い終わる前にジェイドの鋭く静かな声が空を裂いた。







「―――誰か来る」




そんなジェイドの声が、夜の闇に響いた瞬間。
周りを支配する闇から、何処からともなく人影が現れる。

しかもその人影は一つではない。
パッと見て七つか八つ。


........。
闇に紛れて隠れていたのか。
気配を消していた彼等の存在に気が付いた時には、もう遅かった。

その影が現れたと気付くとほぼ同時に、ジェイドそしてシエラとカイムの三人を取り囲んだ。









「何なんだ!?」



カイムはいきなりの状況に動揺し、声を上げる。

だが手は動揺より先にシエラを庇うようにして、彼女を前に立つジェイドと自分との間へと押しやる。








「今は喋るな。
......俺に任せとけばいい」




自分の後ろで咄嗟に声を上げた彼と、自分と彼の間に押しやられた彼女の方を周りを警戒したままの状態で軽く向く。
そしてジェイドは囁くようにそう言った。






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