mirage of story
「その人――――そのライルという人なら、貴方が部隊と出ていったという噂を私が知ったその日に、此処へ来ました。
あの方は.....貴方のことを真剣に捜していました」
「やっぱり此処にも来たか。俺の読みは当たってただろ?
俺のことを真剣に捜してるのは当たり前さ。
俺はアイツラを裏切った反逆者。裏切り者。討伐の対象だからな」
ハハッと、まるで他人事のようにジェイドが笑う。
「........いいえ、多分それだけではありません。
あの方は表は仕事上の―――つまり貴方の討伐を目的として貴方を捜していました。
でも.....心の奥では貴方のことを友として心配していた。
ジェイド。貴方を、どうにかして救おうと」
「.......っ!
そうか。あんたには、そう見えたか。
うん....アイツなら、そう思って捜してたのかもしれねぇな。俺のことをどうにか説得して、引きずってでも連れ戻すつもりだったのかもしれねぇ」
軽く瞳を伏せ回想するように懐かしむように、まるで随分と昔の出来事を話すように言う。
そのジェイドの姿を見て、セシルはクスリッと唇から笑いを溢した。
「―――――その方と貴方は、とても仲がよろしかったのですね」
「.....あぁ、アイツは俺と唯一腕を競える奴だった。
本当の仲間って奴だった。
互いに昔から知っていて、俺とアイツは同じ哀しみを味わった。
だからこそ、通じ合えた」