mirage of story
ずっと昔から、ジェイドはライルを知っていた。
ライルもジェイドを知っていた。
ジェイドは何の特別な階級も持たないごく普通の町人の子供で、ライルも同じだった。
ただライルの方は父親が王宮に仕えていたせいか、よく城へと出入りしていた。
そこでライルはその城の姫であるルシアスと親しくなり、よく二人で城を抜け出して城下の町へと遊びに来ていた。
姫にしては男勝りで品の欠片もなく外を駆け回るのが大好きだったルシアス。
そんなルシアスは、ライルを引き連れて町の子供達と一緒になってよく遊んでいたものだ。
身分の差などルシアスの前では関係なくて、ライル達と一緒に駆け回ったり悪戯をしたりして遊んでいた。
ジェイドもそんな町の子供達の中の一人で、年は幾つか離れてはいたが月日が経つごとにライルとルシアスと親密な仲になっていた。
「ずっと前.....俺がまだガキだった頃から、俺はライルとずっと時を共にしてきたのさ。
アイツはどう思ってたかは知らねぇけど、俺はアイツを無二の親友だと思ってたね」
少なくとも、ライルはジェイドにとってかけがえのない存在だった。
そしてそれと同時に、ルシアスとも同じ存在となっていて、三人の繋がりは強いものだった。
「..........だがな、それはもう昔のことさ。
今は違う。
今は狩る者と狩られる者。敵以外の何者でもねぇ」