mirage of story
表面の温度差は歴然。
だが内に秘めたるものの温度は、とても近い。
この真逆の位置に居ると思われている二人。
もしかしたら本当は、とてもよく似ているのかもしれない。
ただそれが表に現れないのは、どちらかがその本質を故意に隠しているから。
そしてこの二人の場合、それはジェイドだった。
「気に入らねぇってことは、少しでも俺に関心を持ってねぇと出て来ない感情だぜ?
――――おっと、そんな怖い目で睨むなって」
「.............関心などない。
ただ、得体の知れないような貴様は任務の遂行の邪魔になる。
こちらとしては、それだけは避けねばならない。
ただそれだけのこと」
「............ったく、本当に頭が固ぇ奴だな」
「柔らかいよりはマシだ」
内容はともかくとして、二人の会話がこれだけ続くのは珍しい。
それがいいことなのか、悪いことなのかは不明だが。
珍しい。
いつもと違う。
それは、何かがこれから巻き起こる前兆なのか。
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