mirage of story











「.............得体の、素性の知れない者が組織に関われば、その組織はすぐに崩壊する。

そして私には、それを事前に防ぐ義務がある」





「ハハッ。素性ははっきりしてるじゃねぇか。

俺は身内であるはずの魔族から反逆者と言われ、命を狙われる落ちこぼれ。
そして尚且つ、今は世界を転々とする流れ者さ」







「それを素性が知れないというんだ。

つまり、だ。
貴様は我等の組織にとって害毒。摘まねばならぬ悪い芽。

そして、私にはその害が及ぶ前にそれを葬り去る義務がある。
..........いくら頭の柔らかい貴様でも、その言葉の意味が分かるだろう」




「葬り去るって。ロキちゃん、怖いことをまたサラリと。

冗談でも怖いけど、まぁ―――その顔は冗談を言う顔じゃあねぇよな」








互いの腹を探り合うようなそんな回りくどさは無かった。

ロキもジェイドも内ではもう既に互いの意を読み切っている。



その上でのこの会話。
これから起ころうとしていることに対して、準備のための微調整をしているようにも見えた。


























「――――今、貴様には二つの選択肢がある。

一つは今この時、あの二人と別れて自らこの場を去ること。
そしてもう一つは、一つ目の選択肢を受け入れずに、強制的にこの場から消されることだ。


選んでもらおう。
あの二人が戻って来る前に片を付けたい」









.
< 859 / 1,238 >

この作品をシェア

pagetop