mirage of story











そしてその蒼の脇に、捜していた仲間の姿もあった。

何か不思議な空気に包まれ、宙へと浮かぶ。
その中で静かに目を閉じて動かない。



そんな、シエラの姿が。















「なっ.......」



その普通ではない異様な光景に、カイムは言葉を詰まらせる。


それもそうだろう。
突然に想像も出来ないような事態を突き付けられて、平然として居られる人なんて早々いない。


















".........安心するといい。
彼女はただ、眠ってもらっているだけだ。

直に目を覚ます"



動揺を隠せないカイム。
そんなカイムを前に竜は全てを悟ったように言う。



そんな竜の落ち着き払った声。
そして身体に感じられない、空間に存在しない危機感にカイムは次第に安堵する。

どうやらこの竜はシエラにも自分にも危険をもたらすものではないと、カイムは理解した。













"我は水竜。
古より生き、世界に刻まれた記憶を湛えし竜"



「水竜?
.......水竜ってあの、あのシエラの指輪の」










"いかにも。
我は彼女の持つ指輪にこの身を封じている。

人はその指輪を、水竜の指輪と呼んでいるのは我も風の噂で知っている。
君に分かり易く言ってしまうならば、我はその水竜だ"









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