停留所で一休み
「言ってただろ。小形と一緒に働きたいんですって…」

「あっ、そうか。…って、えっ?」


照れているあいつを見ると、密かに期待してしまう。

もしかしたら私の事を……


「俺、どうしても小形の事、忘れられない。」

私はあいつを、そっと見つめた。

「これからもずっと、おまえを追いかけ続けるんだろうなぁ、俺。」

そう言ってあいつは、クスクス笑っている。

そんな彼を見ながら、私は心の中で呟いた。



お父さん。

いつか、お父さんが言ってた通り。

私にも次のバスが来たみたいだよ、と。


- End -
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