夏の魔法
「美影くん…」

和人さんが、僕の頭を撫でる。奥から、咲輝さんが現れた。

「上がって、上がって!」

咲輝さんは、僕をリビングに連れていく。そして、泣く僕を無言で抱きしめた。

「美影くん。2人で話し合ったの」

咲輝さんは、僕の耳元で優しく呟いた。

「あなた…私の子にならない?」

僕は、咲輝さんの言葉で固まってしまった。

「私の…」

咲輝さんが言った時、和人さんが言葉を続けた。

「俺たちの家族になってくれ!」

僕は、優しく微笑んで「はい」とうなずいた。

生みの親に、咲輝さんと和人さんがこの話をした時、即答で「こんな子いらないから。出て行ってほしい」と言った。
< 17 / 23 >

この作品をシェア

pagetop