海軍提督閣下は男装令嬢にメロメロです!
「これはおもしろいわ! アーサーとエレンの関係というのは実に興味深い!」
「って、爺さん! ちっともおもしろがってる場合じゃないぞ!? 爺さんがやったことは、笑いごとじゃ済まない! いったいなに考えてんだよ!」
私は肩を震わせて笑う爺さんに、食ってかかった。
え!? すると爺さんが爆笑から一転、今度は肩を震わせながら、猛烈な勢いで泣きだした!
「ぬぉおおーっ! わしはなんという取り返しのつかない罪を犯してしまったのか! エレンがかように粗暴に変貌を遂げるなど、なんたる悪夢! ヘレネの懇願に折れ、熊親父にヘレネを託したのがそもそもの間違いだった! 旧知の熊親父は信用に足る男だったのだ。それがまさか、その子熊とヘレネが恋仲になるなどと、誰が思うというのか!」
爺さんはわなわなと肩をわななかせ、語気も鼻息も荒くまくし立てる。唾のついでに涙や鼻水も、もれなく飛ばす。
……おっとりした口調で穏やかだと思った爺さんは、一枚皮をむけば、妙に暑苦しい爺さんに変貌を遂げた。
「って、爺さん! ちっともおもしろがってる場合じゃないぞ!? 爺さんがやったことは、笑いごとじゃ済まない! いったいなに考えてんだよ!」
私は肩を震わせて笑う爺さんに、食ってかかった。
え!? すると爺さんが爆笑から一転、今度は肩を震わせながら、猛烈な勢いで泣きだした!
「ぬぉおおーっ! わしはなんという取り返しのつかない罪を犯してしまったのか! エレンがかように粗暴に変貌を遂げるなど、なんたる悪夢! ヘレネの懇願に折れ、熊親父にヘレネを託したのがそもそもの間違いだった! 旧知の熊親父は信用に足る男だったのだ。それがまさか、その子熊とヘレネが恋仲になるなどと、誰が思うというのか!」
爺さんはわなわなと肩をわななかせ、語気も鼻息も荒くまくし立てる。唾のついでに涙や鼻水も、もれなく飛ばす。
……おっとりした口調で穏やかだと思った爺さんは、一枚皮をむけば、妙に暑苦しい爺さんに変貌を遂げた。