365日のラブストーリー
「ゆっくりできる場所、かあ。公園じゃまだ寒いですよね」

 室内というと、すぐに自宅が思い浮かぶ。友人と遊ぶといっても、夕方頃から会って買い物に行き、そのあと食事に行くのがパターン化してしまっていて、遊びのレパートリーは多くない。

「そういえば学生の頃よく母と、日帰り温泉に行ってました。昼食をいただいて、そのあと部屋でのんびりできるようなプランがあるんです。食べた後はだいたいお昼寝になっちゃうんですけれど」

「なるほど、デイユースですか。近くで探してみましょうか?」
「あ、でもただの思いつきなので、ぜんぜんほかの案でも。家でのんびり以外ちょっと思いつかなかっただけなので。他も考えてみますね」

 デイユースは日帰りでも旅行のような特別感が味わえるのが魅力だ。神長と一緒にいけたら幸せな気持ちになれるに違いないが、少し早すぎるだろうか。悩みながら他のプランを考え始めると、神長がジャケットの内ポケットからスマートフォンを取り出した。
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