365日のラブストーリー
「どちらでも。あなたの好きなように」
信号が青に変わり、車が走り出す。
有紗は何も言わずに、神長をただ見つめていた。声を聞きたくて、会話が途切れないように話題を探してばかりいたことが懐かしかった。今は無言のまま共有する時間さえ愛おしい。
充電中のスマートフォンが震えて、有紗はシートを起こした。
『またふたりで帰っておいで』
父からのメッセージだ。はじめて連れて帰った恋人は、もうすっかり家族の一員として認められているらしい。神長に伝えると「いつか俺の家族も紹介しますね」と、優しい視線を投げかけてきた。
「はい、いつか」
不確かなはずの『いつか』という言葉に、もう不安はない。昨晩よく話をして気持ちが落ち着いた上に、彼の新しい一面を知ってしまったからだろうか。
「さっきからなんですか、にやにやして」
「ひみつですっ」
4/04/2020
Thank you for reading.
See you next story☆
信号が青に変わり、車が走り出す。
有紗は何も言わずに、神長をただ見つめていた。声を聞きたくて、会話が途切れないように話題を探してばかりいたことが懐かしかった。今は無言のまま共有する時間さえ愛おしい。
充電中のスマートフォンが震えて、有紗はシートを起こした。
『またふたりで帰っておいで』
父からのメッセージだ。はじめて連れて帰った恋人は、もうすっかり家族の一員として認められているらしい。神長に伝えると「いつか俺の家族も紹介しますね」と、優しい視線を投げかけてきた。
「はい、いつか」
不確かなはずの『いつか』という言葉に、もう不安はない。昨晩よく話をして気持ちが落ち着いた上に、彼の新しい一面を知ってしまったからだろうか。
「さっきからなんですか、にやにやして」
「ひみつですっ」
4/04/2020
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