365日のラブストーリー
少しだけ残してカロリーを抑えて、という頭の片隅にあった自制がはじけ飛ぶ。美味しいものは残さずにいただかないといけない。心の中で食前の祈りを唱えてから、フォークを手に取る。
「おお、写真と同じだな」
ポイントは少しずれていたが、宇美も満足そうな表情だ。
さっそくスパゲッティをフォークに巻き付けていると、テーブルの上にあった宇美のスマートフォンが震えた。途端に顔をしかめるのを一目見て、仕事の連絡だと気付く。
「なんだよわざわざメッセージくれなくても、戻ってから内線でかけてくりゃいいのに」
まるで繋ぎ合わさっているかのように、有紗のスマートフォンも震える。しかしこちらは千晃からだった。
『土曜日、朝からどこか出かけない? たとえば科学未来館とか、船の科学館とか』
たとえにしては場所が具体的だ。お台場エリアを検討しているのは、デートらしさを意識してくれているからだろうか。
「おお、写真と同じだな」
ポイントは少しずれていたが、宇美も満足そうな表情だ。
さっそくスパゲッティをフォークに巻き付けていると、テーブルの上にあった宇美のスマートフォンが震えた。途端に顔をしかめるのを一目見て、仕事の連絡だと気付く。
「なんだよわざわざメッセージくれなくても、戻ってから内線でかけてくりゃいいのに」
まるで繋ぎ合わさっているかのように、有紗のスマートフォンも震える。しかしこちらは千晃からだった。
『土曜日、朝からどこか出かけない? たとえば科学未来館とか、船の科学館とか』
たとえにしては場所が具体的だ。お台場エリアを検討しているのは、デートらしさを意識してくれているからだろうか。