わたし、BL声優になりました
ゆらぎは二人の同意に納得がいかず、控えめに抗議する。
「……あの、お二人ともオレで遊ばないでくださいよ。初ラジオで、すごい緊張したんですから」
「ごめんね、気を悪くしてしまったかな。茶化していたわけではないですよ。でも、今日のラジオを聞いて、白石くんのことを知りたいって思う人が確実に増えたと思います」
「俺のラジオに出たんだから、知名度が上がるのは当然だろ」
確かに新人で無名のゆらぎが、こうしてラジオに出演出来たのは黒瀬のお陰だ。
突然の無茶振りだったとはいえ、知名度を上げるには良い機会だったのかもしれない。
自身の番組にゲストとして呼んでくれた黒瀬には、素直に感謝しなければならない。
しかし、黒瀬の行動には見え透いた恩着せがましさがないのは、実は後輩思いだからなのか。
そう考えると、黒瀬セメルという人物が何だか良い人のように思えてきた。
……今度からは黒瀬先輩って呼ぼうかな。
初めてのラジオ収録が終わり、寮に戻ると疲れが急激に身体に押し寄せてきた。
倒れ込むようにベッドに直行し、目蓋を閉じる。
明日はいよいよ、オーディションの結果が分かる日だ。
結果はすでに見えているようなものだが、やはり緊張してしまう。
今回のラジオの件は運が良かっただけで、明日からはまたオーディションの日々が続くのだろう。
気が重いが訳ではないけれど、なんだか改めて大変な業界に飛び込んだことを実感した。
ラジオで発言した『売れたい』という言葉が、いつか現実になるようにと思いながら、ゆらぎはゆっくりと眠りに落ちた。
「……あの、お二人ともオレで遊ばないでくださいよ。初ラジオで、すごい緊張したんですから」
「ごめんね、気を悪くしてしまったかな。茶化していたわけではないですよ。でも、今日のラジオを聞いて、白石くんのことを知りたいって思う人が確実に増えたと思います」
「俺のラジオに出たんだから、知名度が上がるのは当然だろ」
確かに新人で無名のゆらぎが、こうしてラジオに出演出来たのは黒瀬のお陰だ。
突然の無茶振りだったとはいえ、知名度を上げるには良い機会だったのかもしれない。
自身の番組にゲストとして呼んでくれた黒瀬には、素直に感謝しなければならない。
しかし、黒瀬の行動には見え透いた恩着せがましさがないのは、実は後輩思いだからなのか。
そう考えると、黒瀬セメルという人物が何だか良い人のように思えてきた。
……今度からは黒瀬先輩って呼ぼうかな。
初めてのラジオ収録が終わり、寮に戻ると疲れが急激に身体に押し寄せてきた。
倒れ込むようにベッドに直行し、目蓋を閉じる。
明日はいよいよ、オーディションの結果が分かる日だ。
結果はすでに見えているようなものだが、やはり緊張してしまう。
今回のラジオの件は運が良かっただけで、明日からはまたオーディションの日々が続くのだろう。
気が重いが訳ではないけれど、なんだか改めて大変な業界に飛び込んだことを実感した。
ラジオで発言した『売れたい』という言葉が、いつか現実になるようにと思いながら、ゆらぎはゆっくりと眠りに落ちた。