INFATUATOシンドローム 2
理緒「…………ハムスターちゃんは特別だから名前で呼ばないの」
………特別だから呼ばないの?そこは特別だから呼ぶんじゃなくて?
理緒「とりあえず、俺【胡桃】って苗字自体好きじゃないから名前で呼んで?」
璃夢「胡桃って苗字嫌いなんですか?」
理緒「……全く俺の話を聞いてくれないね。はぁ…そうだよ。胡桃って苗字は大嫌い」
璃夢「どうしてですか?とても可愛らしい苗字なのに…」
ハッ!もしかして可愛い苗字だから嫌いなの!?
そ、それじゃあ私、すごい失礼なことを!!
理緒「だね、この苗字可愛いよね。俺も中学生の頃は好きだったよ?……あの【事件】まではね…」
あの【事件】?
璃夢「っ!」
今の胡桃先輩の顔はとても怖く、憎しみや怒りが露わになっていた。
きっと、胡桃先輩の言うあの【事件】の所為だ。
璃夢「………。」
なんて声をかけたらいいのか、分からなくなった
どんな声をかけても…胡桃先輩の中の憎しみや怒りの感情が消えるわけないから…
理緒「さて、弁当箱のサイズだったよね?やっぱり2段弁当がいいよね〜。って言っても大きすぎると食べられないかもだけど〜」
そしてまた、いつも通りに戻った胡桃先輩。
もう、この話題にならないように気をつけないと。今日一日で何度も胡桃先輩を闇を垣間見た。
本来なら私が見ちゃいけない闇…
私は気づかないフリしてそばにいなきゃいけないのかもしれない…
そしてそれから胡桃先輩のお弁当箱を選んで買い、その後激安スーパーに向かった