INFATUATOシンドローム 2
璃夢「……はぁ…あせった……」
私は引き上げた勢いで仰向けに寝転ぶような体勢の月城先輩の上でほっと息をついた
龍虎「コッチの方が焦ったに決まってるだろ!?ホント…よかった…。」
月城先輩は上半身を起き上がらせると私を抱きしめそう言った
きっと月城先輩は、私を妹として心配してくれてるんだろうな…。はぁ…後輩としては心配してもらえないのかな…。
なんて、ワガママだよね…。
龍虎「大丈夫か?怖くないか?………なんて、悪いな」
璃夢「へ?」
心配して声をかけてくれたと思ったら、何故か謝りだした月城先輩。
…なんで謝ったんだろう…?
龍虎「お前と闘ってて思ったんだ…。お前は俺の妹じゃないんだなって…」
璃夢「?」
龍虎「俺の妹は、泣き虫で、寂しがり屋で、人見知りで……とにかく弱い子だった…。けどお前は、強くて、みんなのムードメーカーで、死にそうになったのに泣きもしない」
私、月城先輩にはそんなふうに見えてたんだ
自分がどう思われていたのか分かり、少し嬉しくなった
龍虎「お前は俺の妹じゃない。女でもない。立派な男だ」
………女なのが申し訳なくなる…。けど、これで『月城先輩の妹説』は無くなったよね!