INFATUATOシンドローム 2
翼「ホンットに良かった〜!!」
目元をうるうるとさせた翼が私を抱きしめた
翼「ごめんな!俺、起きたことの理解できなくて咄嗟に動けなくて…とりあえず理事長呼ばなきゃと思って…」
チラッと雪くんを見ると、私を見ていた。けど目があった瞬間思い切り目をそらされた…。
……多分、雪くんも心配してくれてたよね…。
璃夢「大和さん、呼んでくれただけで十分だよ、ありがとう」
ちょっと月城先輩に撫でられすぎて禿げそうだったし…。
璃夢「はぁ、けど疲れたな」
翼「だよな…。いっぱいいっぱい休んで、理事長にスパーリング頼んで…次は勝てるようにしようなっ!!」
璃夢「……………ん?」
翼「けど、それだけボロボロなら回復に時間がかかるよな…」
璃夢「…………んん?」
翼「お前の体の方が大事だもんな…。この学校制覇は夏休み明けになっても問題ねぇよ」
璃夢「あの〜翼?」
翼「気にすることないからな!短い髪に慣れてなかったわけだし!」
璃夢「……僕の話を聞いてくれるかな!?」
ひっきりなしに話されちゃ、口挟めないよ!
翼「なんだ?……っ!もしかして怪我が痛むのか!?それを早く言えよ!病院連れてってやるからな!」
私の肩を掴んで抱きつくのをやめた翼はそんなことを言い出した
イヤイヤ、病院連れていかれると困るよ…。制服ボロボロにして、怪我いっぱい作ったのお母さんにバレちゃうじゃん。
《性別がバレることを心配して欲しい》