INFATUATOシンドローム 2



翼「ホンットに良かった〜!!」


目元をうるうるとさせた翼が私を抱きしめた


翼「ごめんな!俺、起きたことの理解できなくて咄嗟に動けなくて…とりあえず理事長呼ばなきゃと思って…」


チラッと雪くんを見ると、私を見ていた。けど目があった瞬間思い切り目をそらされた…。

……多分、雪くんも心配してくれてたよね…。


璃夢「大和さん、呼んでくれただけで十分だよ、ありがとう」


ちょっと月城先輩に撫でられすぎて禿げそうだったし…。


璃夢「はぁ、けど疲れたな」


翼「だよな…。いっぱいいっぱい休んで、理事長にスパーリング頼んで…次は勝てるようにしようなっ!!」


璃夢「……………ん?」


翼「けど、それだけボロボロなら回復に時間がかかるよな…」


璃夢「…………んん?」


翼「お前の体の方が大事だもんな…。この学校制覇は夏休み明けになっても問題ねぇよ」


璃夢「あの〜翼?」


翼「気にすることないからな!短い髪に慣れてなかったわけだし!」


璃夢「……僕の話を聞いてくれるかな!?」


ひっきりなしに話されちゃ、口挟めないよ!


翼「なんだ?……っ!もしかして怪我が痛むのか!?それを早く言えよ!病院連れてってやるからな!」


私の肩を掴んで抱きつくのをやめた翼はそんなことを言い出した

イヤイヤ、病院連れていかれると困るよ…。制服ボロボロにして、怪我いっぱい作ったのお母さんにバレちゃうじゃん。

《性別がバレることを心配して欲しい》



< 401 / 577 >

この作品をシェア

pagetop