INFATUATOシンドローム 2
パシッ
雪「待て」
雪くんに腕を掴まれ、止められてしまった
璃夢「っ、雪くん?」
雪「……その手に持ってるのはなんだ?」
翼「ん?…ほんとだ。トイレに持ってくのか?」
………バカだ。
私は封筒をそのまま手にして、二人の間を通り過ぎようとしていた。
普通こういう時、ポケットに突っ込んだりするよね?
それほど気が動転していたことが分かる。
翼「…まさか、またイジメか?」
璃夢「えっ…」
翼に言われて初めて気がついた。もしかしたらこの封筒の中には前のようにイジメを匂わせるものが入っているかもしれない。
……そんなこと考えてもみなかった…。そうだよ、イジメに関することかもしれないじゃん…。
翼「封筒、貸してみ」
だんだん、一人で見るのが怖くなってきたので大人しく翼に封筒を渡した。
そして『とりあえず座ろう』ということで、私の席周辺で固まってお昼を食べることにした
翼「いつ見つけたんだ?」
璃夢「今日の朝、学校に来たら机の中に入ってて…」
翼「他には?」
璃夢「他は今のところ何も無いよ」
翼はイジメを疑って他に何も無いかと聞いてくれた。
本当に今のところ、誰かに足引っ掛けられたり、もの隠されたり、朝見つけたような封筒を見たりはしていない。
………もしかしたら、封筒を見た瞬間にイジメが始まってしまうかもしれない…。