Magic ring
**




「……おい、もう離せ」



耳元でそう言われて、目を開けるともうそこは森の前で、地面に着いていた。



「いつのまに…」



地面に着いた時、全く衝動がなかった。揺れることも無かった。これが、リングの力…?



リングを身につけることによって身体能力もあがるって、確かおばあちゃんが言っていた。
…もしそうじゃなかったら、彼は化け物だ…。




「…落下中に死ぬかと思った。女のくせにどんな力してんだ。」



私の方を睨みながらいうこいつに睨み返す。



「…っるさい!怖かったら誰でもああなるわ!」



口を開けば悪口しか出ない、もう本当になんなのこいつ!



「早く行こう、もう日が暮れてきた。」


< 17 / 18 >

この作品をシェア

pagetop