月夜の砂漠に一つ星煌めく
俺は、空に浮かんだ手を、脇まで引いた。

「ジャラール王子?」

「ネシャート王女。そこまです。」

お互いに体を離し、見つめあった。


「これまで、なのですね。」

「はい。」


一度は愛し合った者同士。

でも、自分は王子として、この人に仕えて行く。

この人は、女王として民を導いて行く。


ネシャートは、俺を見ながら、歩き始めた。

これで、いいんだ。



これから先、何があっても、彼女を守り続ける。

それが自分の、使命なんだと、改めて思った。


そう。

誰しもが道に迷った時に、暗い空を見上げるだろう。

その時、空に浮かぶ一段と明るい星を見て、皆はほっとし、それに向かって、歩みを進めるんだ。


俺にとっては、アリアもネシャートも。

同じ存在。




そこにいるだけで、皆の希望になるだろう星を、守って行くのが、俺の生きる意味なんだ。


ー Fin ー

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