夢物語
「大会当日なんだけど……、男子メンバー同士で組み合わせや試合順を相談する際、何か揉めるとかなかった?」
意を決して確かめる。
湿度の高い夜だった。
夜空は厚い雲に覆われ、程なく雨が降り始めそうな予感がする。
まさしく、泣き出しそうな空。
「揉め事ですか? 特には……。高橋さんがそんなこと聞いてくるってことは、やっぱり何かあったんですね」
「うん……」
「差し支えなければ、話してくれますか」
「……」
「そこまでほのめかされた挙句、何も教えてくれないと、こっちも気になって眠れなくなります」
「実は……。田中さんから今日の夕方、メールがあったんだけど」
「旭川市(あさひかわし)の田中さんからですか」
「それが、試合の最中にこちらの言動が不愉快に映ったみたいで、怒っている内容なの」
「TKさんが怒ってる? だって先日の試合の際は終日、にこやかな交流に徹して……。あ、そういえば……」
「何か気になることがあった?」
「その時は些細なことと思って大して気にも留めてなかったのですが、もしかしたら……」
「話してくれる?」
「はい、それが……」
西本くんが語りだそうとした、まさにその瞬間。
空気中の水蒸気量が限界に達したのか、一気に雨が降り始めた。
意を決して確かめる。
湿度の高い夜だった。
夜空は厚い雲に覆われ、程なく雨が降り始めそうな予感がする。
まさしく、泣き出しそうな空。
「揉め事ですか? 特には……。高橋さんがそんなこと聞いてくるってことは、やっぱり何かあったんですね」
「うん……」
「差し支えなければ、話してくれますか」
「……」
「そこまでほのめかされた挙句、何も教えてくれないと、こっちも気になって眠れなくなります」
「実は……。田中さんから今日の夕方、メールがあったんだけど」
「旭川市(あさひかわし)の田中さんからですか」
「それが、試合の最中にこちらの言動が不愉快に映ったみたいで、怒っている内容なの」
「TKさんが怒ってる? だって先日の試合の際は終日、にこやかな交流に徹して……。あ、そういえば……」
「何か気になることがあった?」
「その時は些細なことと思って大して気にも留めてなかったのですが、もしかしたら……」
「話してくれる?」
「はい、それが……」
西本くんが語りだそうとした、まさにその瞬間。
空気中の水蒸気量が限界に達したのか、一気に雨が降り始めた。