闇に溺れた天使にキスを。
「それに、総長自身から聞いてるよな?」
平沢先輩が私の顔を覗き込むようにして聞いてきたから、思わず肩がビクッと跳ねる。
聞いていないため、首を横に振ろうとしたけれど。
「だから俺たちは総長の仲間だし、そもそも手下だし。
怖がらなくていいから」
私を連れてこないと自分たちに罰が課せられるからだろうか。
平沢先輩も私の意見は聞こうとせず、結局腕を引かれてしまう。
「とにかく急ごう、総長が待ってる」
「俺たちも最近会えてねぇからな」
急ごうって、それほど私を捕まえて嬉しいの?
それほど総長は、私に会いたいの?
その理由がわからなくて、頭が混乱して。
一度神田くんに助けを呼ぼうと思ったけれど、彼は今、ひとりでは危険な場所にいるから、容易には抜け出せないかもしれない。
そうなれば、きっと迷惑をかけてしまう。