闇に溺れた天使にキスを。
「どこか体調でも悪いのか?」
「さっきから様子が変だよな、もうすぐ総長に会えるっていうのに」
総長という人に会わなければいけないから怖いのだ。
私は一体、何をされるのだろうって。
そのため、悪いほうにしか考えられない。
「ほら、泣くなよ」
「大丈夫。本当に仲間もみんないい奴らだから」
最終的に、私を連れ込んできたふたりに慰める始末。
気の毒だとでも思ったのだろうか。
それなら助けてほしいというのに。
結局涙は止まらないまま、目的地に着いてしまう。
そこは今現在使われていない、廃れた工場のようなところで。
ふたりに続いて、私は目に涙を浮かべながらついていく。
「ここ、見た目は廃れてるだろ?
でも俺たちのアジトは改装された地下にあるから、綺麗なんだ。
安心していいぞ…って、これでも泣き止まねぇの!?
なんでだよ俺らが総長に干されちまう」
やっぱり、ふたりとも総長という人にきつく脅しに近いことを言われているんだ。
だから私は無理矢理連れてこられた。