闇に溺れた天使にキスを。
それに、なんだか立場が逆転した気分だ。
さっきから涼雅くんにやられっぱなしだった分、少しだけ仕返しできたようで嬉しい。
そう思っていたのだけれど。
「男にかわいいって言うんじゃねぇよ」
少し不機嫌になったかと思えば、涼雅くんは私の髪をむやみやたらに撫でてきてボサボサにされる。
「わっ、ひどい……」
神田くんにもボサボサにされて、今度は涼雅くんにもされて。
ふたりにやられることが同じだった。
「また髪がボサボサに…」
「お前にはそれが似合ってるんじゃねぇ?」
「そんなこと言わないで…わかってるもん」
自分が地味で目立たない女だってことぐらい。
それでも一応、身だしなみには気をつけているのだ。
そうじゃないと、もっと地味なブスになってしまう。
「……なんか悪い」
「へ…」
自覚はあるけれど、やっぱり少し落ち込んでいると、涼雅くんに謝られる。