耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
初めて自分で作ったハンバーグを早く食べてたくて、勢いよく口に入れたのが失敗の元だった。
「…どう?ちゃんと出来てる?」
美寧はおそるおそる怜の顔を覗き込む。
自分ではまあまあの出来だとは思うけど、何せ火傷に気を取られてちゃんと味わえなかったし、怜が食べても美味しいと思えるのかが気になってしまう。
「とても美味しいですよ。」
「本当!?」
「はい。初めて作ったとは思えない出来です。」
「良かった~~~!!」
肩の力が抜けて笑顔になる。
ホッとした美寧はハンバーグをもう一口、今度はゆっくりと口にした。
怜が焼いてくれたハンバーグは、こんがりと程よく焼き色が付いてとても美味しそうに見える。残念ながらまだ美寧にはこんなに上手く焼く技術はないが、そのうち出来るようになりたいとも思う。
(次は焼き方も、ちゃんとれいちゃんに教わらないと…)
口に入れたハンバーグは、噛んだ瞬間じゅわっと肉汁が溢れ出てきて、肉の甘みが口の中いっぱいに広がる。合わせるソースは怜特性のデミグラスソースで、ほろほろと解けるように消えていくハンバーグとの相性は抜群だった。
「美味しいね。」
噛めば噛むほど染み出てくる味わいは、まるで今の幸せな暮らしのよう。
こんな風に火傷するほど何かを急いで食べたいと思えるなんて、少し前の美寧には思いも寄らないことだった。そう考えると、この火傷だって幸せの証に思える。
胸の奥がじんわりと温かくなると同時に、潤み始めた瞳を怜に気付かれたくなくて、美寧は食時に夢中になる振りをして、視線をテーブルの上に固定した。