耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
ぽかんとする美寧に、怜は口の端をかすかに持ち上げると、「火傷」と短く言う。
美寧は慌てて首を左右に振った。
「良かった―――。」
涼しげな目元を緩ませた怜は、そのまま美寧の額に、ちゅっと口づけた。
そのまま、美寧の頬や瞼に何度も軽く音を立てながら短い口づけを降らせていく。
「れ、れいちゃん、」
こんな風にソファーの上に押し倒されてキスをされるのは、“恋人”という肩書を背負ってから初めてだ。
額、頬、瞼、鼻―――怜は美寧の顔の至る所に、音を立てながらキスを降らせてくる。
怜と“恋人練習”をするようになって十日ほど経った。
挨拶のキスには辛うじて慣れた、というか、それがないと少し物足りないかもしれない―――怜には言ってないけれど。
けれど口の中を味わうように撫でまわされるような口づけには慣れないし、こんなふうにのし掛かられるのも初めてで、どうしていいのか分からない。
怜は美寧の顔の横に突いた手に体重をかけているのか、美寧の体は思ったほど苦しくはない。
苦しいのは、絶え間なく降ってくるキスで、忙しく暴れまわる心臓だ。
「んんっ」
抵抗することなく組み敷かれている美寧を“是”と受け取ったのか、怜は唇を落とす先を美寧の唇へと戻した。