耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
聞こえてきた笑い声に友人同士の二人は言葉を止めた。見ると、美寧が肩を震わせくすくすと楽しそうに笑っていた。

「ミネ?」

「笑ってごめんなさい。だって、ふふっ、れいちゃん……ナギさんと一緒だといつもとちがうんだもん……」

そう言ってまた肩を揺らしてくすくすと笑う。
大きな瞳をきゅっとつぶって笑うその顔は本当に楽し気で、その声は鈴を転がしたように可愛らしい。
怜の瞳が自然と柔らかくなる。

「そろそろ焼き始めないといつまでたっても食べられないぞ?」

高柳に言われ、怜はカセットコンロを点火した。


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