耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
全身が暖炉の薪にでもなったみたいに熱くて、見なくても自分の体が隅から隅まで真っ赤になっているのが分かる。
異性と交際どころか、誰かを好きになった経験すらない美寧は、そんな自分が普通なのかおかしいのかすら分からなくて、ただただ恥ずかしくて顔を上げられず、怜の腕の中で俯いて顔を隠した。
そんな美寧のことなどお見通しなのか、怜は美寧の頭のてっぺんに唇を寄せた後、耳元に口づけると、「ミーネ」と軽やかに呼びかける。
顔を伏せたまま“いやいや”をするように頭を左右に振る美寧の頬にそっと手を差し込んだ怜は、そのまま少しだけ体を離すと美寧の顔を覗き込むように体を傾けた。
「ミネ、顔を見せてくれませんか?」
真っ赤になった美寧は、覗き込むようにして目を合わせようとする怜の視線から逃れるように、反対側へと視線を避けた。
「……困りましたね。」
小さな息とともに漏らされたその言葉に、美寧はハッとなった。