耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
「では、さっそく始めましょうか。」
「え、」
「練習、するのでしょう?」
「う、うん…そうだけど……」
名案だと思った自分の思いつきだが、早くも何か間違いが見つかったような不安に駆られる。
「じゃあ、ミネ。目を閉じて。」
一旦は離された怜の手が、再び背中に回る。
ドキンと心臓が跳ね、顔が赤くなりはじめるが、美寧は(練習だから)と自分に言い聞かせ、今度は大人しく目を閉じた。
(もしかして私、)
“なにか間違えたかも”という続きの言葉が思い浮かぶ前に、美寧の唇に温かく柔らかな感触が重なった。