転生令嬢は小食王子のお食事係
 第二王子が直接しなくても、侍従長に代わりに采配してもらうとかやりようはあるはずだ。
 あのノーマンという侍従長がそもそも職務放棄しているのかも……?
 そんなことを考えつつ足を進めていると、ようやく厨房に到着した。
 大きい館の厨房はだいたい地階にある。
 地階と言っても、半地下のような状態なので日光も入るから暗いわけではない。
 たいがい食堂にアクセスがいいように、すぐ近くにあるのだ。
 そして、地階にはセラーと呼ばれる食品やお酒を貯蔵しておく食品庫がもうけられている。さらには、使用人の食堂や控え室があることが多い。
 王妃宮はそのタイプだったが、ここも同じらしい。
 厨房のすぐ向かい側が使用人の食堂らしい。耳を澄ますとこれまで人気がないと思っていた屋敷の中で不自然なほど、賑やかな声が聞こえた。
 使用人がいないのではないらしい。
 ただ仕事をしていないだけのようだ。
< 116 / 215 >

この作品をシェア

pagetop