転生令嬢は小食王子のお食事係
「そういえば、やっと第二王子とお会いできたんですよね?」
 マフィンの焼ける様子を見ていると、ふとエマが思い出したように言った。
「そうなの。昨日たまたまお会いできてね。ちょうど持ってたカルツォーネとスコーンを食べてもらうことに成功したんです!」
「わー! おめでとうございます! 王妃様のご依頼達成の第一歩ですね!」
 エマが自分のことのように喜び拍手してくれる。
「本当に偶然だったのだけれどね。おいしいとかは特に言われなかったんだけど、これからも何か作ってほしいとは言ってくれて……」
「それって確実においしかったんじゃないですか! アイリーン様の料理が全部おいしいのは私はよく知ってますけど!」
「そうだったら嬉しいわ。……でも、作った料理はどこに持って行ったらいいのかしらと思って」
 それが問題なのだ。
< 188 / 215 >

この作品をシェア

pagetop