転生令嬢は小食王子のお食事係
 そしたら、その皮をまた鍋に戻し、再びひたひたになるまで水を注ぐ。
「え? 今茹でましたよね……?」
 エマが戸惑いも露わに呟く。私は小さく笑って答えた。
「もう一度茹でるんですよ」
「それは何のためにですか?」
「皮の苦味を取るためですね。それに皮を先に茹でておくと、後ほど果肉と一緒に煮る時点で、ある程度柔らかくなっているので時短にもなります」
「なるほど」
 私の説明にエマは納得した様子で頷く。しかも、エマの後ろでは料理長も話を聞いていたらしく、彼も「へ~」と呟いていた。
 もう一度、皮を入れた鍋を沸騰させ、茹でること五分。またザルに取り出したら、今度は水にさらして粗熱を取る。
 そして、しっかり水を切った上で、絞ってから取り出しておいた果肉と合わせ重さを量る。
 ジャムを作るにはお砂糖が欠かせない。分量は、使う食材に対してその半分の重さだ。
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