転生令嬢は小食王子のお食事係
 砂糖の重さが決まったら、鍋に果肉、皮、砂糖を入れ、弱火にかける。
「あとはアクを取りつつ、煮詰めていくだけですね」
「じゃあ、保存の瓶は俺が用意してやるよ」
 私の言葉を聞いて、これまで見守っていた料理長が申し出る。
「それは助かります!」
 王妃様に出してもおそらくマーマレードジャムは余る。ジャムはそれほど一度に大量には使わないからだ。
 できあがりの熱いうちに、煮沸した瓶に詰めて密封しておけばある程度保存も利くため、料理長はその瓶を用意してくれるらしい。
 私が使っているコンロのふたつ隣に、料理長は水を張った鍋を用意する。沸騰するのを待つ間に、彼は小ぶりな殻 の瓶を倉庫からいくつか持ってきた。
 王妃様のためにイチゴジャムを毎年作り置きしているからジャム の保存には慣れているのだろう。
 手慣れた様子で熱湯 消毒していく。さすがである。
 私の方は焦げないように時折かき混ぜながら、ひたすらマーマレードを煮詰めていく。
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