転生令嬢は小食王子のお食事係
 お互いお茶の時間に向けて動き出す。
 お菓子とお茶の準備に関しては、残りはエマと料理長にお任せして、私は身支度を整えなければ。
 王妃宮の中にある自分の部屋へと急いで向かう。
「マリオン、いらっしゃいますか?」
 部屋に入るなり、私は呼びかける。すると奥の方から人が出てきた。
「アイリーン様、こんな時間にどうしたんです?」
 やってきたのは私より、少し年上の女性だ。彼女はマリオン 。私の側仕えである。
 マリオンは、私が王宮に上がるとき時に、実家から一緒についてきてくれた。遠縁の子爵令嬢だけど、妾腹ということで小さい頃から苦労していて、それを見かねてお母様が私の側仕えにしたのだった。
 料理がしたい私をいつも応援してくれるのがマリオンだった。伯爵家の令嬢としての外聞がなるべく悪くならないようにいろいろと助言をくれて、さらに根回しもしてくれる。
 本当なら、実家でのんびり料理をしていたいと思っていた私が、将来の結婚相手を捜すために王宮に来たのは、マリオンのためでもあった。
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