転生令嬢は小食王子のお食事係
 最後に粉が飛んでいたらしい頬を拭いてくれた。
「こちらでよろしいかと思いますわ」
 私の身体の周りをひと一回りしたマリオンはそう言って頷いた。
「ありがとうございます、マリオン!」
 マリオンのお墨付きをもらったら間違いはない。私はお礼もそこそこに急いで部屋を出た。

 王妃様は、お茶の時間をいつも決まったお茶会室で過ごされる。
 そこに私のような女官たちが集合するのだ。
 そもそも女官というのは、メイドや侍女とは違い、下働きではない。
 仕事としては、王妃様の側に遣えて、公務にご一緒したり、王妃様だけでは手が回らないパーティーやお茶会のホスト役を手伝ったりするのが主だ。
 王妃様は既に王子を産まれているからもう関係はないが、ご成婚されたばかりの王妃様や王女様の場合は、既婚の貴族女性が閨の作法を指導することもあるんだそうだ。
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