転生令嬢は小食王子のお食事係
 五日後。
 朝から王子宮に向かっていた。
 王宮の敷地内にあるとはいえ、王妃宮と王子宮は離れた場所にある。
 そのため、宮殿の間は馬車での移動だ。私とマリオン、エマの三人とはいえ荷物はそれなりにあるしね。
 私がいなければ馬車を使わず、裏口を使っての移動もできただろう。
 一応、王妃様からの依頼で動いている身だし、そのあたりは守らなければならない面(めん)目(ぼく)がある。
 へりくだってしまっても下に見られてしまうし、そうなると王子宮で立ち回るのが大変になるかもしれない。
 傲慢になる必要はないけれど、ある程度の威厳は必要だ。
 それに男所帯に女性が三人で行くのだ。王子宮に粗野な人はいないとは思うが、万が一ということもある。
 自分の身は自分で守らなければ……。
 馬車だとあっという間に到着する。
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