転生令嬢は小食王子のお食事係
 手紙とフィナンシェを持って、私はひとり、第二王子と面会することになった。

 エマとマリオンは別の使用人に案内され、玄関で別れる。
 私はノーマンに連れられ、本館へ足を踏み入れた。
 王子宮だけあって、室内は豪華なものだった。王妃宮とはまた趣(おもむき)が違う。
 主人が王妃様という女性ということもあり、王妃宮はとても華やかな雰囲気だったが、王子宮は無骨ながらも荘厳といったところか。
 甲冑や絵が飾られた玄関ホールを抜け、階段を上る。案内されるのはどこかわからないが、とりあえずノーマンについていく。
 彼はある部屋の前で足を止め、ドアを開く。
 入室するように促され、私は「失礼いたします」とひと言添えて部屋に入った。
 室内には大きな執務机にソファセット。片側の壁一面は本棚になっていて、たくさんの本が並んでいる。
「こちらはレオナール様の執務室になります。こちらでお待ちください」
 ノーマンはそう言うと、部屋を出ていった。
 私はひとまずソファに座る。持ってきたバスケットはひとまずテーブルの端に置かせてもらった。
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