転生令嬢は小食王子のお食事係
 やばい!
 服が脱がされる!!
 どうにか身をよじりって顔を後ろに向ける。
 すると、そこにいたのは私が待っていた第二王子その人だった。
 体勢が変わったからか、彼は私の手をぐいっと引き、近くのソファに座らせる。見上げると、笑みを浮かべつつも冷静な彼の目が見えた。
 何を勘違いしているかわからないが、このまま流されてはまずい……!
 背中をほどかれ、緩んだ襟元に彼の指がかかった時、私は必死に叫んだ。
「私は、王妃様から依頼でこちらに参りました! 侍従のノーマン様に言われこちらで待っていただけです!!」
 ひと息でそう言い切ると、彼の手がピタリと止まった。
「母に?」
 とても近くにあった碧の目を視線が合う。
 こくりと頷くと、彼は覆い被さるようにしていた体をどかす。
 コルセットがあるのでそう簡単に服が脱げるわけじゃないけれど、今の状態はあまりよろしくない。
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