終わる世界で、きみと恋の埋葬
「あ、それ美味しそう」

「このお菓子? 美味しいよー」

「俺にもひとつちょうだい」

「どぞどぞ」


ありがと、と受け取って、渡辺くんはなぜか私の口に入れた。


「!?」

「美味しそうに食べてたから、もっかい食べてるとこ見たいなと思って」

「!?!?」



「おはよ……ってあれ、電球切れてた?」

「ん。つかないと困るし職員室からもらってきた」

「ありがとう」

「いーえ。……やってみる?」

「やりたいやりたい」

「よし靴を脱ぐんだ」

「イエッサー!」



「寒くない?」

「寒くないよ」

「そりゃよかった。寒くなったら言ってな、先生に頼んで毛布とか借りてこよう」

「えー、めんどくさいからその前におしくらまんじゅうしようよー」

「いいけどふたりでしてもあんまりあったかくならないだろ……」



「今日の髪かわいいじゃん」

「ありがと。暇だから髪いじると楽しいんだ」

「いいな、俺はいじるほど髪ないからなー」

「ふふん、いいでしょう! でもきみも前髪の分け目変えるとかはできるんじゃない?」

「俺この向き以外似合わないんだよ」

「え、そんなことある?」

「ある。ほら」

「ほんとだ……!」

「おい」

「ごめんって。似合う似合う。似合うって」

「……おい」
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