終わる世界で、きみと恋の埋葬
気にしたいんだ、とは言いたくなくて、気になる、とずるい言い換えをした。気づいてほしかった。


必死の訂正に、彼はゆっくり瞬きをした。


「それは、もう俺しかいないからじゃなくて?」

「違うよ。違う」


そうじゃなきゃ、いくら同じクラスとは言え、ふたりきりになんてならないよ。


これでも、きみがちゃんと男の子なのはわかっている。


きみが、すごく優しい男の子なこと。


「あのさあ、自分が何言ってるかわかってます?」

「わかってる。……冗談でこんなこと言わない」


きみとふたりきりになったあの日から、わたしは強くなれたんだ。

きみのおかげなんだ。

きみがいてくれれば、それだけでよかったんだ。


だから、わたしだけをなんとかしようとなんて、お願いだからしないでほしい。

お願いだから、先にどちらがうつくしくなるかを決めるのは、食糧や優しさや遠慮ではなくて、ただの運であってほしい。


そうじゃなきゃ、どちらかはどちらかの最期を知らないままだなんてこと、耐えられない。
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