破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします

「いいえ、あまりお役に立てず……。ああでも、祖母はエスディオの生まれなので、もしかしたらエスディオで良い手がかりが見つかるかもしれませんね」

「そうなんですね!」


追加された情報はまたもや気持ちを持ち上げてくれるもので、俄然エスディオを目指す意欲が高まっていく。


「もし必要でしたらゲレータ地区に住むコスタという者を訪ねてみてください。祖母の実家なんです。お礼にもなりませんが、私に出来ることでしたら喜んで協力させてくださいね」

「すごく助かります! 女将さん、ありがとうございます」


アーシェリアスが元気よくお辞儀をすると、ザックも小さく、しかし綺麗な所作で頭を下げ、エヴァンとノアもふたりに倣い感謝を伝える。

姿勢を戻したアーシェリアスの瞳は、ようやく幻の料理に一歩近づけた喜びと期待に満ち溢れていた。


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