破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします
このまま荷物を宿に運んでも効率が悪いので、アーシェリアスは「そうしましょう」と、足元に置いておいた袋を手に持った。

やや重さのあるこの麻袋の中には、道具屋で購入した電鉱石が入っている。

アーシェリアスはザックたちの後ろを歩きながら、買い忘れているものはないかと頭の中でチェックした。


(水は厩舎番の人に樽に追加をお願いしてある。食料は今買った分で足りるはず。電鉱石も買ったし……あっ)


「医療品だわ!」


買い忘れがあることに気付いたアーシェリアスの声に、三人が足を止め振り返る。


「買い忘れか?」


ザックに訊ねられ、アーシェリアスはコクコクと頷いた。


「ごめんね。道具屋に戻って買ってくるから、みんなは先に行ってて」

「それなら俺も行く」

「大丈夫! 荷物重いし、先に厩舎に行ってて」


心配で付き添おうとしたザックに、笑みを浮かべて厩舎へ行くよう促すアーシェリアスは、踵を返して道具屋を目指した。

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