危険な愛に侵されて。
「ぐっ……」
思わず苦しい声を上げてしまうけれど。
やっぱり抵抗はしないと決めた。
「黙れ、お前に何がわかるの…私がどれだけ俊二さんを……!」
好きだから、周りは傷つけていい?
死ぬ思いをさせていい?
好きだからなんでも許されるの?
違う、許されるわけがない。
自分勝手な人。
だんだん苦しくなり、息ができなくなる中。
心だけは強い意思を持つ。
私はどうしても彼女と分かり合えない。
彼女の気持ちが微塵もわからない。
理解できない。
ああ、苦しい。
胸が苦しいよ。
過去のことをひとつも反省しておらず、両親を殺したことに対してもなんとも思っていない。
そんな彼女が私を殺すなんて簡単なことだろう。
どうか、痛い目に遭って。
過ちを犯した分、ちゃんと制裁を。
だんだんと意識が遠のいていく中、何度も心の中で唱えれば───
「……っ、静音!」
遠くで涼雅の声が聞こえたような気がした。