15年目の小さな試練
最初の曲
翌週の火曜日、カナから聞いていた通りに、山野先生の授業では二週連続で行うグループワークが始まった。一週目に班で課題をこなして、二週目に発表と講評をするという。
だけど、やっぱり、九十分の授業の中では全てを終えることができなかった。
そして、終わらなかった分を進めるために、放課後、班のメンバー六人でやって来たのは学内のカフェ。
お昼に比べて、夕方の時間帯は随分と空いていた。
小一時間議論して一段落。今は休憩中で、カナは飲み物を買いに行っていた。
四限目までの授業を受けた後の課外活動は、やっぱり体力的に相当厳しい。
疲れたなーと思っていると、
「ハルちゃんってさ、頭良いよね~」
と柚希ちゃんから声をかけられた。
「え?」
突然言われた言葉の意味がパッと頭に入って来ずに、思わず首を傾げると、
「でさ、天然って言われない?」
と続けて聞かれた。
「……てん、ねん?」
突然飛び出した言葉の意味が分からず、柚希ちゃんに聞き返すと、
「分かる分かる。なんか独特な雰囲気あるよね」
と柚希ちゃんの隣にいた美香ちゃんが同意した。
「いやでも、天然とは違うんじゃない? もっと、こう何て言うかさ……」
今度はわたしを天然ではないと、河野くんが口にする。
そこに飲み物を買いに行っていたカナが戻って来たので、思わず助けを求めるように見上げてしまった。
「なになに? どうした?」
隣の席に座り、わたしの前にミルクティーを置きながら、自然と会話に加わるカナ。
だけど、やっぱり、九十分の授業の中では全てを終えることができなかった。
そして、終わらなかった分を進めるために、放課後、班のメンバー六人でやって来たのは学内のカフェ。
お昼に比べて、夕方の時間帯は随分と空いていた。
小一時間議論して一段落。今は休憩中で、カナは飲み物を買いに行っていた。
四限目までの授業を受けた後の課外活動は、やっぱり体力的に相当厳しい。
疲れたなーと思っていると、
「ハルちゃんってさ、頭良いよね~」
と柚希ちゃんから声をかけられた。
「え?」
突然言われた言葉の意味がパッと頭に入って来ずに、思わず首を傾げると、
「でさ、天然って言われない?」
と続けて聞かれた。
「……てん、ねん?」
突然飛び出した言葉の意味が分からず、柚希ちゃんに聞き返すと、
「分かる分かる。なんか独特な雰囲気あるよね」
と柚希ちゃんの隣にいた美香ちゃんが同意した。
「いやでも、天然とは違うんじゃない? もっと、こう何て言うかさ……」
今度はわたしを天然ではないと、河野くんが口にする。
そこに飲み物を買いに行っていたカナが戻って来たので、思わず助けを求めるように見上げてしまった。
「なになに? どうした?」
隣の席に座り、わたしの前にミルクティーを置きながら、自然と会話に加わるカナ。