15年目の小さな試練
「ハルちゃん、お疲れ様」
晃太くんは二人との会話が終わるのを待ってから、声をかけてくれた。
「晃太くん、本当に……本当にありがとうございました」
そう言って頭を下げると、晃太くんは
「俺の方こそ、ありがとう」
と、しゃがみ込んで、ピアノ椅子に座っているわたしと視線を合わせてくれた。
「今日はここまでにして、来週から、また新しい曲を頑張ろうか?」
「はい!」
「次の曲は、来週までに選んでおくね」
「よろしくお願いします」
晃太くんに頭を下げながら、そうだ、今度お休みの日に、パパにも聞いてもらおうと思った。今更だけど、ようやく日の目を見たピアノを買ってくれてありがとうというお礼も言おうと……。
とっても充実した、本当に楽しい時間を過ごしたのに、その夜、わたしはまた熱を出した。
晃太くんは二人との会話が終わるのを待ってから、声をかけてくれた。
「晃太くん、本当に……本当にありがとうございました」
そう言って頭を下げると、晃太くんは
「俺の方こそ、ありがとう」
と、しゃがみ込んで、ピアノ椅子に座っているわたしと視線を合わせてくれた。
「今日はここまでにして、来週から、また新しい曲を頑張ろうか?」
「はい!」
「次の曲は、来週までに選んでおくね」
「よろしくお願いします」
晃太くんに頭を下げながら、そうだ、今度お休みの日に、パパにも聞いてもらおうと思った。今更だけど、ようやく日の目を見たピアノを買ってくれてありがとうというお礼も言おうと……。
とっても充実した、本当に楽しい時間を過ごしたのに、その夜、わたしはまた熱を出した。