ぜ、ん、ま、い、と、あ、た、し
望遠鏡の設置された天文台に連れて来られた。
黄金色の大きな望遠鏡を、創手は真剣な面持ちで覗いている。
「月のクレーターが見えるよ。見てご覧」
ほら、と席を空けられたので、あたしは髪の毛を耳に掛け、レンズに片目を当てがう。
真っ白な表面に灰色の陰影が、まるでレース模様のよう。
初めて望遠鏡を通して見たが、確かに月は球体なんだと実感した。
ウサギはさすがに住んでいない。ほんの少しだけ期待が外れた。
「月の海だよ。ただのデコボコだけど、一つ一つに名前が付いてるんだ」
「へえ」と相槌を打つ。
「綺麗ですね」
レンズから顔を離すと、横で創手は面映そうにしていた。
黄金色の大きな望遠鏡を、創手は真剣な面持ちで覗いている。
「月のクレーターが見えるよ。見てご覧」
ほら、と席を空けられたので、あたしは髪の毛を耳に掛け、レンズに片目を当てがう。
真っ白な表面に灰色の陰影が、まるでレース模様のよう。
初めて望遠鏡を通して見たが、確かに月は球体なんだと実感した。
ウサギはさすがに住んでいない。ほんの少しだけ期待が外れた。
「月の海だよ。ただのデコボコだけど、一つ一つに名前が付いてるんだ」
「へえ」と相槌を打つ。
「綺麗ですね」
レンズから顔を離すと、横で創手は面映そうにしていた。