キミの溺愛は甘すぎる。




私が慌てて止めれば、お父さんはすぐ落ち込んだように黙ってしまい。

娘の言葉ひとつで感情が左右されるだなんて、本当に単純だ。



「ねぇ鈴華、そろそろ勉強に行こう?」


責められる状況を不服に思ったのか、私を連れて部屋を出ようとする優翔。

一瞬悩んだけれど、少し不機嫌そうにも見えたため大人しくついていくことにする。



「まだここにいても良いんだよ」

けれど拓哉さんが優しい声でそんなことを言ってくるから、思わず悩んでしまう。

やはり私は拓哉さんに甘えることが好きなのである。


「え、と…」
「そうだ。鈴華はもっと俺たちと話するんだ」

さらにお父さんまでも私を引き止めてきて。
どうすれば良いのか余計にわからなくなる。

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