キミの溺愛は甘すぎる。
*
「今の鈴華は偉いね、ちゃんと俺の言うこと守ってくれた」
「べ、勉強するんじゃ…」
「もちろんするよ?だからこうして座ってるんだ」
絶対嘘。
優翔は勉強する気なんてない。
あれから優翔の部屋にやってきた私。
もちろん勉強するつもりでテーブルの前に腰をおろしたというのに。
優翔は私の後ろに座ったかと思うと、ぎゅっと抱きしめてきて。
勉強どころではない。
「離れてよ、勉強できない…」
「んー、その前に鈴華着替えないと」
そこまで言われて、今自分が制服姿であることを思い出した。
「わ、忘れてた…」
「制服姿なのを忘れるくらい幸せだったの?」
もー、と拗ねた様子で話す優翔。
かわいいと思ってしまったのは絶対内緒だけれど。