キミの溺愛は甘すぎる。
「まだ11月になったばかりだからつかないだろうね」
「でしょ?でもだんだん冷え込んできてるからさぁ」
みっちゃんは極度の寒がりなようで、冬は最大の敵だと言っていた。
すでに貼らないタイプのカイロを手に持っており、寒がりなのが伺える。
「でもまだ大丈夫!
季節的には秋だし」
「それで風邪ひいても知らないよ?」
みっちゃんに呆れられるけれど、本当に大丈夫な気がするのは、今日の放課後が楽しみであるのも理由のひとつかもしれない。
寒さなんてどうでもよくなるくらい、頭の中は優翔でいっぱいなのである。
そのため寒さなんて平気だ!と思っていたのも束の間───
「うう…結構寒い」
午後の授業はブレザーなしで受けたため、思った以上に寒くて。