キミの溺愛は甘すぎる。



ベッドが軋む音がして、優翔が腰をおろしたのだろうということは何となく予測できた。


「鈴華、溜め込んでたら辛いだけだよ」


かと思えば、頭にポンと手を置かれて。
慰めるような手つき。

けれどこんなことで落ち着けるわけがない。



「……寝るからこの手、邪魔」
「そっか」


邪魔だと言っているのに離してくれる気配は感じられない。

諦めて、今度はぎゅっと目を閉じる。


優翔なんて嫌いだ。
中途半端なことばかりしてくるから。

どうせなら優しくしないで、冷たく突き放してくれたほうがずっといい。


優翔のことをまた考えたら泣きそうになって───


苦しさから逃れるかのように、気づけば意識が遠のいていた。

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